空き家を再生する意義

空き家の社会問題化

日本の人口は2008年をピークに減少に転じ、現在は1億2千万人強です。今後も人口は減少していき、2048年には1億人を割り込むと予想されています。

 

そんな中、住宅の数は右肩上がりで推移しており、人口は減っているのに家の数は増えている、という状況になっています。2018年には全国に6千万戸以上の住宅があり、ほぼ2人に1つ家があるような状態です。

 

この影には、実際には使われていない「空き家」が増えているという事実があるのです。2018年の空き家率は13%を超えており、10個の物件のうち1つは空き家、という割合になっています。

 

人口が減っているのに家の数が増え、空き家率が上がっているのは、古い家を壊さずに新しい物件を建てているからです。少子高齢化で若い世代の人数が減っていく中、空き家の問題は今後も大きくなっていくことが予想されます。


社会貢献につながる「空き家再生ビジネス」に取り組みます。

現在、国内では空き家問題がメディアによって大々的に報じられています。しかし、空き家の再利用についてはあまり論じられていません。
 
住宅が余っているこのご時世に、未だに次から次へと新築の戸建やアパート・マンションが建設されて、新築志向の強い日本人の価値観が変化していかない限り、今後空き家問題が解消されることは皆無と思われます。
 
「リフォーム」という概念の登場は、住宅業界に大きな革命をもたらすようになりました。それまでは、古くなれば取り壊すという日本人の既存の価値観が当然であり、一部の修繕などはあったものの、住宅そのものを丸ごと「もとに戻してしまう」概念はなく、ここからリサイクルすることがエコでもあるという時代の流れが生まれてくるわけです。
 
『リフォーム』 ⇒ 新築時の目論みに近づくように復元する(修繕)
『リノベーション』 ⇒ 新築時の目論みとは違う次元に復元する(改善)

リフォームというのは「住まいを直し、元の状態に繕うもの」であり、古くなった壁紙や床材・システムキッチン・ユニットバスなどを取り替えて新しくするといった規模の小さな工事が中心です。

それに対して、リノベーションというのは「住まいを改めて、住む人の目的により、住まいに新たな価値を加えるもの」です。空間構成を変え、デザインに一から手を加え、ライフスタイルに合わせることを目的とした大がかりな改修工事を指します。

リノベーションは若い世代に注目され始めたのが、そもそもの発端です。

例えば、こだわりの空間で自分らしい暮らしをしたいと願うカップルは、ありきたりの間取りでは満足できません。リノベーションは建物自体が古くても工事によって機能性も向上できるし、間取り変更やデザインの自由度が高く、オリジナルの住まいが手に入ります。

また、新築物件の供給減や価格高騰により、希望エリアでの購入が叶えられない状況もでてきました。中古は新築に比べ供給数が圧倒的に多く、購入価格も抑えられるので、予算を工事費用にまわして最新設備を導入したり、自分仕様の住まいに作り変えていく選択肢が生まれます。

工事の内容を管理することができる点も安心につながるので、こうした背景から今では若年層のみならずシニア層の住み替え時など、幅広い層に“中古を買ってリノベーション”が検討されるようになったわけです。

スマイルクレアでは、国内でどんどん問題となっていく空き家問題に対して、リノベーション化をどんどん進めることで廃墟同然となった空き家に新しい価値を創出し、住宅を必要とされる方々に供給することで、シェアリングエコノミーの観点から地域社会の活性化へとつなげたいと考えております。

 

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※シェアリングエコノミーとは「使われていない資産、リソースを有効活用することで新しい価値を生むもの」と株式会社DeNAの原田氏が定義しています。